仕事の帰りにお店に寄って下見などしたりして。
実はつい先日、iさんが念願のル・クルーゼの鍋をひとつ購入したのです。
忘れもしない、ぐりを一旦盲導犬協会に返した晩のこと。
一旦用事で別行動だったオレとiさんは
やっぱりぐりを手離したさみしさは、実際に送り出す時間を共有した人としか
わかちあえない…という気持ちが何となく残っていたので
夜の宮田屋で落ち合ったのであった。
ぐり帰っちゃったね、でもぐりちゃんにはこれから楽しいことがたくさん待っているからさあ! と
二人してコーヒーを飲みながらカラ元気をばりばり出して
私はそのとき、当日待ち合わせの前に寄った本屋で
買っておいた本を1冊iさんにプレゼントしたのだ。
ル・クルーゼで料理(1) 15分でつくる編
平野 由希子 / / 地球丸
ISBN : 4860671260
それがこの本。
前々からiさんが欲しがっていた
ル・クルーゼの鍋を使って作る料理のレシピ本。
ぐりがいなくなって、何か新しいことをしたい気持ちと
さみしくて、つい高級な鍋とかすぐ買ってしまいそうな雰囲気だったオレたち。
でもとりあえず、高級な鍋で何作れるのかくらいはよーく考えて
それで決心を固めてから鍋買った方が、いいんじゃないの? という感じが
ちょっとしていたのだ。
結局ぐりは帰ってきて、
これはのろけでも何でもなく
ぐりとオレとiさんが一緒にいられれば、気持ちが満たされるので
あんまりモノは要らなくなった。
余計な買い物をしなくなり、
その分のお金を二人と一匹で楽しむのに回すようになったから
生活の充実度はぐんとあがったと思う。
(少なくとも私はそう思っているのだけれど、iさんがどう思っているかは
彼に聞かねばなるまいよ)
あれからかれこれ5ヶ月。
iさんは結局鍋を買った。
きっと、本当に欲しかったのだろう。
「普段料理をしない人間が、そんな高級な鍋で何を作るかみものだな!」
とか
「三ヵ月後には使わなくなって、末路は植木鉢だな!」
とか、私はさんざん意地悪を言い
それでもiさんは、買ったその日に早速ブロッコリーを茹でたり
ジャガイモ料理を作ったりして、しかも家族に好評だったらしい。
やるな。
そして、退職後のテーマが「マクロビ」に定められた私は
あの素敵な鍋で玄米を炊いてみたくて仕方がない。
「ル・クルーゼ」で、おいしい和食―お鍋で毎日のごはんをつくろう
平野 由希子 / / 地球丸
ISBN : 4860670159
だって、鍋を見るついでにこの本を立ち読みしたら
普通のご飯も玄米も、この鍋で炊けちゃうみたいなんですもの。
しかも、炊飯器で炊くより
時間がうんと短くて済むようだし、
玄米ご飯はぐりも食べるので、あ、ぐり飯づくりにも使えるなあ、と
一石二鳥。
こつこつ貯めたカードのポイントでもらった
1万円分のギフトカードもあることだしね。
退職記念に鍋。
そしてこの鍋で、ぐりちゃんのご飯も作れるんだあ、といろいろ考えられる
今の幸せよ、としみじみ思う
金曜の夜。
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