『ハッピー子育てアドバイス』
という本が、新聞でもやたらと紹介されているし
平台に山積みにもされているので、手にとって読んでみたことであるよ。
シリーズ3冊を通しての感想は
私が通信教育でカウンセリングの勉強をしていたときに知ったことや
河合先生が本や講演や実際の治療体験を通して
私たちに伝え続けてきてくれたことを
子供を育てることに特化して、具体例をたくさんいれて
分かりやすく紹介した本、とう感じ。
そして、子育てに悩む人たちはもちろんのこと
子供の頃に、いろいろな事情はあるものの
自分の気持ちや感情をきちんと家族に受け止めてもらえなかった人が読んでも
それを文章にしてもらったことで随分救われるだろう、と思った。
そういう点でも意味があるなあ。
今さら恨んじゃいないが、私も学校でのもめごとを家で母親に話したら
「ああもう、うるさい!! 学校でのもめごとをいちいち家に持ち込んで話すんじゃないよ。
私は聞きたくないよ!」
と、はねつけられたこともあるしなあ(笑)
それ以来、私は自分の困ったことや悩みなんかは
絶対親に相談しない子供になったし
それで判断力とか、決断の力は随分鍛えられたという気がする。
まあものごとには、光と影の両方の側面があるし、と
大人になった今は冷静に思えるが
ここまで来るのに使った時間とエネルギー、数々の失敗を思うと
こういう悪循環は、自分の代で最後にしとこう、と切実に思うのであった。
そして、ただ話をきいてもらうだけで、たいていの場合人は満足するものだと思うのだけれど
それに対して
「それはここがいけないんじゃない?」
とか
「こうしたらもっといいのに」
とか、アドバイスとかこつけて
自分の意見をすぐに言ってしまう人の多さとセンスの悪さにも
昔から私はびっくりして、あきれていたものだった。
なのでこういう風に
「子供の話にはまず耳を傾けること。
真剣に聞くだけで、子供は自分の話をきちんと聞いてもらえた、満足する」
ということをシンプルに、かつわかりやすく伝える本の意味は
ものすごくあると思うし、もちろん大人に対しても
同じことが言えると思うよ。